シャンプーせずに湯シャンをするメリットは何?友人に湯シャンをすすめられましたが、やるべきか悩んでます。「正しい湯シャンの方法」や「デメリット」まで教えてくれると助かります。
「湯シャン」ファンが増加傾向ですが、実際湯シャンのメリットやデメリットについて詳しく知っている人はあまりいないですよね。この記事では現役美容師が湯シャンのすべてを詳しく解説しています。湯シャンに興味ある人はぜひ記事を活用してください。
✔本記事のテーマ
2001年〜2014年:府内美容室在籍
2014年8月:Hair Room Donico開業 美容師歴23年
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「Hair Room Donico」は、癒しと美しさを追求するヘアサロン。アットホームな空間で、経験豊富なスタイリストが丁寧なカウンセリングを行い、髪質やライフスタイルに合わせた施術をご提供。お客様が自分らしく輝けるスタイルを提案し、心地よい時間を提供します。
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湯シャンは、「お湯だけで行う洗髪」のことで、頭皮トラブルの改善にも注目されています。
しかし湯シャンの効果に疑問を持つ人も多く、「シャンプーを使わずに汚れは落ちるのか?」、「ニオイはしないのか?」という不安があります。
この記事では、そんな不安を解消しつつ、「湯シャンを始める際のステップ」も紹介します。
湯シャンには驚きの美髪効果が!?ぬるま湯だけでOK!
多くの人が毎日のルーティンとしてシャンプーをしていますが、強い洗浄力や泡立てる際の摩擦によって、髪や頭皮にダメージを与えてしまう可能性があります。
そこで、そのようなダメージを防ぐために考案されたのが、シャンプーや石鹸を使わず、お湯だけで洗髪する湯シャンです。
この洗髪方法は、「ノープー(ノーシャンプー)」とも呼ばれ、美容意識の高い人たちの間で注目されています。
湯シャンには以下のような効果が期待されています。
● 頭皮や髪の乾燥対策
● 皮脂の過剰分泌を防ぐ
● 頭皮トラブルを防止(かゆみ・フケ)
● 頭皮環境を整える
頭皮や髪の乾燥対策
シャンプーによって必要な皮脂まで洗い落とされ、頭皮が乾燥してしまうことがあります。
そのため洗った後の保湿が大切ですが、洗い過ぎを防ぐことも乾燥対策になります。
湯シャンは、「洗い過ぎ」を防ぐことができる洗髪方法で、うるおいが保たれ、乾燥が緩和されるため、乾燥性フケの改善にも期待できます。
また、頭皮だけでなく髪全体に本来のツヤが出てきます。
「脂漏性のフケが出ている人」には逆効果になることもあるので気をつけよう。
皮脂の過剰分泌を防ぐ
頭皮が乾燥すると、過剰な皮脂分泌が促進され、頭皮や髪がべたついた状態になることがあります。
この状態で強い洗浄力のシャンプーを使うと、更なる乾燥が進んで皮脂分泌がさらに活発になり、悪循環に陥ることも。
そこで、湯シャンを取り入れることで、洗浄力の強いシャンプーを使わずに、皮脂分泌のバランスを整えることができます。
湯シャンは頭皮のトラブルであるフケや頭皮ニキビの改善にも期待できます。
頭皮トラブルを防止(かゆみ・フケ)
乾燥肌やアトピー体質の人は、シャンプーの洗浄成分が肌に刺激を与え、洗髪後にかゆみや湿疹などのトラブルが起こることがあります。
湯シャンを取り入れることで、洗浄成分の刺激を取り除き、肌トラブルの改善につながることがあります。
頭皮環境を整える
フケや乾燥、かゆみによる頭皮トラブルは、「抜け毛が増加する原因のひとつ」となります。
湯シャンによってこれらのトラブルが解消されると、抜け毛や薄毛の予防につながることが期待できます。
頭皮トラブルと抜け毛に悩む人は、湯シャンで頭皮環境を改善することをおすすめします。
洗髪不要!?湯シャンもデメリットは?合わない人とは?
湯シャンは多くの良い効果があるため、「お湯だけでいいのなら簡単だし試してみよう」と思う人もいるかもしれませんが、誤った方法で始めてしまうとニオイが気になったり、頭皮にニキビなどのトラブルが起こる可能性もあります。
また、体質によっては湯シャンが合わない場合もあります。
自分に湯シャンが適しているかどうかを確認し、正しい洗髪方法で始めることが重要です。
湯シャンが適している人
適している人 | 効果/理由 |
---|---|
頭皮が乾燥しやすい | シャンプー剤に含まれる界面活性剤による乾燥を防ぐため |
乾燥性のフケがでる | 乾燥性のフケを改善できる可能性があるため |
頭皮トラブルがある | 肌本来のバリア機能を正常化することでトラブルが抑えられる可能性があるため。ただし、炎症がひどい人は医師に相談してから行うこと。 |
抜け毛が続く | 頭皮トラブルが抜け毛につながっているケースがあるため、改善することで抜け毛を抑えられる可能性がある。 |
上記のように、湯シャンは乾燥肌や乾燥性のフケが気になる人、頭皮トラブルが続いている人、そして抜け毛が気になる人に向いています。
ただし、炎症がひどい人は自己判断せずに医師に相談してから湯シャンを行うことが重要です。
湯シャンが適していない人
適していない人 | 理由 |
---|---|
皮脂が多い | 湯シャンでは皮脂を落とし切れないため、無理に行うと頭皮トラブルにつながる可能性がある。 |
整髪料を使っている | 湯シャンでは整髪料を落とし切れないため、残った整髪料が頭皮トラブルにつながる可能性がある。 |
「体質的に皮脂が多い人」については、湯シャンだけでは皮脂を落とし切れないため、逆に頭皮が過剰に皮脂でべたついた状態になってしまう可能性があります。
このような場合は、通常のシャンプーを併用するなど、適切な方法を見つける必要があります。
また、「整髪料を使っている人」については、湯シャンだけでは整髪料を落とし切れないため、頭皮に残ってしまい、頭皮トラブルにつながる可能性があります。
このため、整髪料を使用する日は、通常のシャンプーを行うことをおすすめします。
湯シャンの際の注意点
湯シャンは簡単で肌や髪に優しい洗髪方法として注目されていますが、注意点を守らないとトラブルが起こることもあります。
ここでは、湯シャンを行う上で注意したい3つのことについて紹介します。
ニオイ・頭皮の炎症
湯シャンは、シャンプーを使用する場合と比べると洗浄力が劣ります。
そのため、もともと皮脂の分泌量が多い方は、湯シャンだけでは皮脂を洗い落とせず、ニオイやべたつきが残ってしまうことがあります。
また、脂性肌の場合、お湯だけでは毛穴に詰まった皮脂が落とせず、炎症などが起こる可能性もあります。
湯シャンが合わないと思った場合は、続けずに適切な方法を見つけるようにしましょう。
パサつく髪・枝毛
通常のシャンプーには髪のツヤを出すためのコーティング剤が含まれていますが、湯シャンに切り替えるとその補修効果が得られなくなり、髪がパサついたり、指通りが悪くなることがあります。
とくに長い髪は絡まりやすくなるので注意が必要です。
また、通常のシャンプーに含まれる補修成分による効果も得られなくなるため、枝毛や切れ毛が増える可能性があります。
即効性がない
湯シャンは即効性があるわけではありません。
洗い過ぎによる頭皮の乾燥は2~3日の湯シャンで効果を感じられるかもしれませんが、頭皮の皮脂バランスが変化するまでには時間がかかります。
通常のシャンプーと交互に湯シャンを行うなど、様子を見ながら長く続けていく必要があります。
効果を実感できるまでに、どれくらい時間がかかるのだろう?
早い人で半年、長くて3年かかるとも言われています。
また、湯シャンに慣れるまでは、洗う時間もかかります。
シャンプーをしないので、洗髪時間の短縮になると考える人もいるかもしれませんが、シャンプーを使わない分、お湯でしっかりと洗わなくてはなりません。
通常のシャンプーで洗う時よりも時間がかかると思ったほうがいいでしょう。
湯シャンの正しい方法【現役美容師が解説】
湯シャンは、シャンプーを使わない洗髪方法ですが、正しいステップを踏まなければ、効果を得られず、逆に頭皮トラブルを引き起こすこともあります。
ここでは、湯シャンの正しいステップを紹介します。
湯シャン頻度は少しづつ増やしていく
湯シャンを始める際には、体質に合わせて徐々に切り替えるようにしましょう。
急に「毎日湯シャン」にすると、頭皮の皮脂が落とし切れず、ニオイの原因になることがあります。
最初は週に1~2回、整髪料を使わない休日やリモートワークの日を湯シャンにして、徐々に頭皮を慣らしていくことが大切です。
湯シャンの日を増やしていく過程で、「1日おきが合っている」と感じたら、無理をして毎日湯シャンを続ける必要はありません。
自分のペースで継続することが、湯シャンの成功の鍵となります。
湯シャン前に必ずブラッシング
湯シャンの前には、必ずブラッシングをしましょう。
髪についたほこりや汚れを落とし、毛先のもつれをほどくことができます。
頭皮を傷つけないように、やさしくブラシを当てながら、頭皮から毛先まで何度も丁寧にとかしておくことが大切です。
お湯の温度は38~40度(ぬるま湯)
湯シャンにおいて、お湯の温度は非常に重要です。
熱すぎると乾燥を進めてしまい、低すぎると皮脂が落としにくくなるため、38~40度が適温とされています。
乾燥肌や敏感肌の人は38度くらいの温度が適しているよ。
お風呂に先に入って体を温めておくと、皮脂が浮き上がりやすくなり、湯シャンの効果がより高まります。
シャワーを頭皮に当てながらマッサージ
シャワーで髪を濡らしたら、シャワーヘッドを片手に持ち、もう片方の手で頭皮をなでて汚れを落としましょう。
頭皮全体にシャワーを当てたら、シャワーヘッドを頭全体に当て、お湯を浴びながら頭皮をマッサージします。
指をごしごし動かすと髪が絡まってしまうので、指の腹を使って押し込むようにマッサージしましょう。
洗い残すところがないように、生え際からつむじに向かってしっかり指を動かしましょう。
ドライヤーで素早くしっかりドライ
シャワーで洗髪後は、タオルで髪の水分を取り除いたら、すぐにドライヤーで乾かすことが重要。
頭皮に湿り気が残っていると、ニオイの原因になったり、乾燥したりします。
髪だけでなく頭皮までしっかりと乾かし、健やかな頭皮環境を保ちましょう。
湯シャンの効果を上げるシャワーヘッド
湯シャンにはシャワーヘッドの選択も重要です。
例えば、塩素除去の効果が期待できるシャワーヘッドがあります。
水道水に含まれる残留塩素は、肌や髪の乾燥の原因とも考えられています。
敏感肌や乾燥肌の人にはおすすめです。
また、毛穴の汚れを落しやすくする細かな気泡が出るシャワーヘッドもあります。
シャワーヘッドを長時間持つため、軽量なヘッドを選ぶことも快適に湯シャンを続けるポイントです。
効果を実感できるまで時間がかかる
湯シャンには頭皮環境を整えたり、皮脂の分泌量をコントロールしたりする効果が期待できますが、その効果を実感するまでには時間がかかります。
髪の毛や頭皮にはそれぞれ周期があり、湯シャンの効果が実感できるまでには、およそ数か月程度の継続が必要です。
個人差があるから、焦らずに続けていくことが重要だね。
湯シャンに関するよくある質問
湯シャンを始める前に、いろいろな疑問が浮かんでくるかもしれません。
例えば、「湯シャンで髪は本当にキレイになるのか?」、「洗浄力が不足してニオイやベタつきが気にならないか?」
そこで、湯シャンにまつわるよくある疑問を解決していきましょう。
湯シャンで白髪は予防できる?
- 湯シャンをすることで、白髪を予防できるのでしょうか?
- 湯シャンが直接的に白髪の改善につながるとは考えにくいです。白髪は加齢やストレス、生活習慣の乱れが原因となることが多く、湯シャンが頭皮環境を改善することで白髪の発生を防ぐ可能性はありますが、白髪が劇的に減少することは期待できないでしょう。
湯シャン後にリンスやトリートメントを使ってもいい?
- 湯シャン後に、リンスやトリートメントを使用しても問題ないのでしょうか?
- 基本的には、湯シャンにはリンスやトリートメントは使わない方がいいでしょう。しかし、初めて湯シャンを試すときには、髪のきしみや指通りが気になるかもしれません。その場合は、少量のリンスやトリートメントを使用しても問題ありません。ただし、地肌につかないよう注意して使用することが重要です。
スタイリング剤は湯シャンでどう落とす?
- 湯シャンでスタイリング剤を落とす方法はあるのでしょうか?
- スタイリング剤を使った際には、湯シャンだけでは完全に落としきれないため、通常のシャンプーを使って丁寧に洗髪することが重要です。スタイリング剤が残ったままでは頭皮がベタついたり、毛穴の詰まりやニオイの原因になることがあるため、しっかりと洗い流すようにしましょう。
湯シャンしたら頭皮がかゆいんだけど?
- 湯シャン後、頭皮がかゆくなる場合の対処方法はありますか?
- 湯シャンが合わない場合もあります。肌質や生活習慣によっては、シャンプーを使った方がいい場合もあります。もし、湯シャンが合わないと感じた場合は、無理に続けずにシャンプーで洗髪してください。適切な洗髪方法を見つけることが大切です。
湯シャンで薄毛になるって本当?
- 湯シャンをすると、薄毛になる可能性があるというのは本当でしょうか?
- 湯シャンが直接的な原因というわけではありませんが、肌質に合わない場合、頭皮環境が悪化し、抜け毛が増えることがあります。慣れないうちは、頭皮や髪の状態をよく観察しながら、合わないようであれば適宜シャンプーに切り替えるようにしましょう。
湯シャンで髪がフサフサになることはある?
- 湯シャンをすることで、髪がボリュームアップしてフサフサになる可能性はあるのでしょうか?
- 湯シャンは発毛効果は期待できません。湯シャンの目的は、シャンプーの洗浄成分による頭皮の刺激を軽減することです。ただし、頭皮環境の改善によって、健やかな髪を育てることができる可能性はあります。
湯シャンとシャンプーを交互にする意味はある?
- 湯シャンと通常のシャンプーを交互に使用することに意味はあるのでしょうか?
- 「湯シャンを毎日するとニオイやベタつきが気になる」という方にはおすすめです。最近はリモートワークが増え、スタイリング剤を使わない日が多いかもしれません。そんな時は、「スタイリング剤を使う日はシャンプーをする」「使わない日は湯シャンをする」といったように、洗浄作用を活かして使い分けてみるのも一つの方法です。
臭いが気になればアロマを1滴プラスするのも効果的?
- 臭いが気になればアロマを1滴プラスするのも効果的?
- 湯シャンだけでは髪に香りが残らないため、頭皮のニオイが気になる場合があります。そんな時は、すすぎに使うお湯にアロマオイルを1滴垂らすのがおすすめです。髪にほのかな香りが残り、気分もリフレッシュできます。ただし、アロマオイルは高濃度で使用すると皮膚に刺激を与えることがあるため、適量に注意して使用しましょう。
続けた結果は?シャンプーを使わない「湯シャン」の効果とは?まとめ
湯シャンを始めるにあたり、「頭皮の改善のためにがんばるぞ!」と意気込むのもいいですが、無理をして途中で挫折してしまうのは避けたいところ。
例えば、「今日は運動もしなかったしあまり汚れていないから」といったふうに気楽にできるのも湯シャンの魅力のひとつです。
自分に合う湯シャンの方法を試しながら、正しいステップで始めてみるといいでしょう。