脂漏性皮膚炎に効く市販シャンプー10選！マラセチア菌を抑える

ある日、常連のお客様がこう言いました。
「最近、頭皮がベタついてかゆくて……毎日洗ってるのにフケも出るんです。」

美容師として頭皮をチェックした私はすぐに気づきました。
これは“脂漏性皮膚炎”の典型的な症状。
しかも原因は、マラセチア菌という常在菌の増殖が関係していることも。

実はこの症状、間違ったシャンプー選びで悪化している方がとても多いんです。
でも逆に言えば、正しい市販シャンプーを使えば、驚くほど改善するケースもあります。

今回は、美容師の目線で「脂漏性皮膚炎に効く市販シャンプー10選」を厳選しました。
頭皮のかゆみ・フケ・赤みで悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。

使用感／商品名	デオラボ LIAシャンプー	haru kurokamiスカルプ	チャップアップシャンプー	キュレルシャンプー	メリット シャンプー	ミノン 薬用ヘアシャンプー	ラサーナプレミオール	ハディエントスパークリングシャンプー	ココネシャンプー	ウェルプ 薬用スカルプケアシャンプーモイスト
洗浄力
保湿力
美容師メモ	マラセチア菌に配慮し、皮脂やフケ、頭皮の不快感をやさしく整える	天然由来のやさしい洗い心地で皮脂バランスを整え、かゆみや不快感を感じにくくする	低刺激で頭皮の炎症感を抑え、うるおいを守りながらかゆみを感じにくい地肌へ	敏感な地肌にやさしく、炎症やかゆみを感じにくい清潔感のある状態へ導く	フケやかゆみを防ぎ、皮脂バランスを整えて清潔な地肌を保ちやすい	敏感な地肌にやさしく、炎症や刺激を軽減しながら清潔で落ちついた頭皮環境へ	海由来の成分で皮脂や汚れをすっきりオフし、うるおいを残しながら清潔で快適な地肌へ	高濃度の泡で皮脂や汚れを浮かせて落とし、べたつきを感じにくい清潔感のある地肌へ	クリームでやさしく汚れを包み込み、うるおいを守りながら快適な地肌環境へ	炎症や刺激を抑えながら皮脂やかゆみを感じにくい、落ちついた地肌へ導く
参考価格	3,780円	3,256円	3,280円	1,100円	467円	​1,264円	1,980円	1,980円	1,680円	1,460円
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脂漏性皮膚炎に効く市販シャンプー10選

使用感／商品名	デオラボ LIAシャンプー	haru kurokamiスカルプ	チャップアップシャンプー	キュレルシャンプー	メリット シャンプー	ミノン 薬用ヘアシャンプー	ラサーナプレミオール	ハディエントスパークリングシャンプー	ココネシャンプー	ウェルプ 薬用スカルプケアシャンプーモイスト
洗浄力
保湿力
美容師メモ	マラセチア菌に配慮し、皮脂やフケ、頭皮の不快感をやさしく整える	天然由来のやさしい洗い心地で皮脂バランスを整え、かゆみや不快感を感じにくくする	低刺激で頭皮の炎症感を抑え、うるおいを守りながらかゆみを感じにくい地肌へ	敏感な地肌にやさしく、炎症やかゆみを感じにくい清潔感のある状態へ導く	フケやかゆみを防ぎ、皮脂バランスを整えて清潔な地肌を保ちやすい	敏感な地肌にやさしく、炎症や刺激を軽減しながら清潔で落ちついた頭皮環境へ	海由来の成分で皮脂や汚れをすっきりオフし、うるおいを残しながら清潔で快適な地肌へ	高濃度の泡で皮脂や汚れを浮かせて落とし、べたつきを感じにくい清潔感のある地肌へ	クリームでやさしく汚れを包み込み、うるおいを守りながら快適な地肌環境へ	炎症や刺激を抑えながら皮脂やかゆみを感じにくい、落ちついた地肌へ導く
参考価格	3,780円	3,256円	3,280円	1,100円	467円	​1,264円	1,980円	1,980円	1,680円	1,460円
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頭皮のかゆみ、フケ、赤みがなかなか治らない…。
それ、もしかしたら「脂漏性皮膚炎」かもしれません。

美容師として日々お客様の頭皮と向き合っていると、間違ったシャンプー選びで症状を悪化させている方を多く見かけます。
脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌の増殖が主な原因のひとつとされており、これを抑えるためには適切なシャンプーを使うことが重要です。

市販シャンプーでも、抗真菌成分や低刺激処方など、脂漏性皮膚炎に適したものを選べば、十分に改善が見込めます。
今回は、美容師の目線で本当におすすめできる脂漏性皮膚炎に効く市販シャンプー10選を厳選しました。

症状を悪化させず、頭皮環境を整えたい方は、ぜひ参考にしてください。

デオラボ LIAシャンプー

商品名	デオラボ LIAシャンプー
メーカー	デオラボ
洗浄成分	Ｎ－ヤシ油脂肪酸アシル－Ｌ－グルタミン酸トリエタノールアミン液、Ｎ－ラウロイル－Ｌ－アスパラギン酸ナトリウム液、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ラウロイルメチル－β－アラニンナトリウム液、アルキル（８～１６）グルコシド
洗浄力の強さ	やさしい洗浄力～マイルドな洗浄力
仕上がりの質感	しっとり、さっぱり
香り	チュベローズをベースにしたラグジュアリーな香り
参考価格	3,780円/300ml
写真の出典元	公式サイト

脂漏性皮膚炎によるフケ・かゆみ・頭皮のべたつきや臭いといった症状にアプローチする薬用シャンプーです。

有効成分としてミコナゾール硝酸塩が配合されており、マラセチア菌などの真菌による頭皮トラブルに働きかけ、雑菌の増殖を抑える作用が期待できます。

洗浄に用いられているのはアミノ酸系洗浄成分（例：Ｎ‐ヤシ油脂肪酸アシル‐Ｌ‐グルタミン酸トリエタノールアミン液、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液）で、優しい泡立ちながら皮脂や汚れをしっかりオフ。

弱酸性で低刺激設計のため、バリア機能が落ちがちな敏感頭皮でも使いやすく、毎日のケアでも刺激負担を抑えやすい処方です。

ノンシリコンで毛穴残留を防ぎ、頭皮環境を整えることで炎症リスクを軽減し、使うほどに清潔感と健やかさをサポートします。

ただし、泡持ちやコスト面で好みが分かれる点もあるため、継続使用での変化を判断するのがポイントです。

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haru kurokamiスカルプ

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商品名	kurokamiスカルプ
メーカー	haru
界面活性剤の種類	アミノ酸系シャンプー
洗浄成分	ココイルグルタミン酸TEA、コカミドDEA、ココイルメチルアラニンNa、ココイルグリシンK
洗浄力の強さ	マイルドな洗浄力
仕上がりの質感	しっとり
香り	柑橘系の香り
参考価格	4,681円 公式HP3,256円/400mL
写真の出典元	公式サイト

100％天然由来成分でつくられたアミノ酸系シャンプーで、頭皮のべたつき・フケ・かゆみなどの環境を穏やかに整える設計です。

アミノ酸系の洗浄成分（ココイルグルタミン酸TEAやココイルメチルアラニンNa）をバランスよく配合し、必要な皮脂は残しつつ、過剰な皮脂や汚れをやさしくオフします。

頭皮環境のバリアを崩しにくいので、脂漏性皮膚炎のようにデリケートな状態でも負担が少なく、日々のケアとして取り入れやすいシャンプーです。

抗菌・抗酸化作用のあるマテ茶葉発酵液や、抗炎症作用が期待されるワカメエキス・ビワ葉エキスなどの植物エキスが、頭皮の不快感を和らげながら清潔感をサポートします。

さらに、キャピキシルやリンゴ果実培養細胞エキスといった成分は、頭皮の血行・健康な毛髪の育成にも関与し、総合的な地肌ケアにつながります。

刺激の強い清涼感や人工香料を避けた自然な使い心地で、敏感になりがちな脂漏性皮膚炎の頭皮でも安心して使える点が魅力です。

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チャップアップシャンプー

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商品名	CHAP UP チャップアップシャンプー
メーカー	チャップアップ（CHAPUP）
洗浄成分	コカミドプロピルベタイン、コカミドメチルMEA、ココイルグルタミン酸Na、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ラウロイルメチルアラニンNa
洗浄力の強さ	マイルドな洗浄力
仕上がりの質感	しっとり
香り	フレッシュグリーン
参考価格	5,035円 公式3,280円/300ml
写真の出典元	https://www.amazon.co.jp/

弱酸性・ノンシリコンのアミノ酸系シャンプーとして頭皮環境の整えやすさを重視した設計のシャンプー。

メインの洗浄はコカミドプロピルベタインやココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNaといった低刺激なアミノ酸系洗浄成分で、脂漏性皮膚炎特有の過剰な皮脂や汚れを優しく落としつつ、必要な皮脂膜を守るバランスの良さが特徴です。

さらに、グリチルリチン酸2Kや複数の植物エキス（キュウリ果実エキス、ドクダミエキス、カンゾウ根エキスなど）が配合され、炎症を抑えてかゆみや刺激感を和らげる効果が期待されます。

これらの抗炎症・保湿成分は、マラセチア菌が増殖しやすい頭皮のバリア機能を支えるのにも役立ちます。

泡立ちは軽やかで泡切れも良く、洗い上がりもスッキリ感としっとり感のバランスが取れているため、洗浄しすぎて乾燥させずに環境を整えたい人に向いていると言えます。

ただし、脂漏性皮膚炎の中でも皮脂分泌が非常に強い人には、やや物足りなさを感じるケースもあります。

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キュレルシャンプー

商品名	キュレルシャンプー
メーカー	キュレル
洗浄成分	ラウレス硫酸Na、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、アルキルグリコシド
洗浄力の強さ	適度な洗浄力
仕上がりの質感	しっとり、さっぱり
香り	無香料
参考価格	1,100円/420ml
写真の出典元	https://www.amazon.co.jp/

敏感でデリケートな頭皮をやさしく整えることを主眼に置いた処方で、フケ・かゆみ・炎症傾向のある頭皮トラブルに適しています。

頭皮の皮脂や汚れを穏やかに落としつつ、うるおいを守る設計です。

弱酸性・無香料・無着色という低刺激処方で、敏感肌や乾燥によるかゆみを訴える人でも刺激を感じにくい点が美容師として評価できます。

成分面では、植物由来の抗炎症成分であるグリチルリチン酸ジカリウムが配合されており、炎症反応の緩和や頭皮の赤み・かゆみを軽減します。

また、セラミド機能を守る設計により、頭皮のバリア機能を支え、洗浄の際の乾燥を防ぐことが期待できます。市販品には珍しく、泡立ちが細かくて洗浄の際の摩擦負担が少ない点も特徴です。

脂漏性皮膚炎のように皮脂バランスが乱れやすい頭皮には、過剰な皮脂除去や強い刺激を避けることが重要です。

キュレルシャンプーは、あえて“落としすぎない”というバランスが良く、毎日のケアで頭皮環境を整える助けになります。

フケやかゆみが気になるけれど、刺激が心配という人に特に向いています。

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メリット シャンプー

メリット シャンプー

商品名	メリット シャンプー
メーカー	花王
洗浄成分	ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(1E.O.)液、ラウレス硫酸Na、ラウリルヒドロキシスルホベタイン液、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液
洗浄力の強さ	やや強めの洗浄力
仕上がりの質感	さっぱり、しっとり
香り	ユーカリ
参考価格	467円/480ml
写真の出典元	https://www.amazon.co.jp/

花王が手がけるロングセラーの医薬部外品で、有効成分としてグリチルリチン酸ジカリウムを配合し、フケやかゆみを予防する作用が認められています。

抗炎症効果を持ち、頭皮の炎症反応の鎮静や刺激感の緩和に寄与する有効成分です。

加えて弱酸性設計とパラベンフリー・合成着色料フリーで、地肌と同じpHバランスを保ちながら優しく洗い上げます。

植物由来のユーカリエキスやカモミラエキス、リンゴ酸などの保湿・整肌成分も配合され、皮脂や汚れをしっかり落としつつ乾燥しすぎない点も魅力です。

ただし、洗浄力はややしっかり系で、サルフェート系（ラウレス硫酸Na等）を含む処方のため、敏感で刺激を受けやすい頭皮や重度の脂漏性皮膚炎にはやや強めに感じることがあります。

毎日使う場合は泡立てて丁寧に洗い、すすぎをしっかりすることで頭皮への負担を抑えられます。

全体として、フケ・かゆみ対策のベースとして使いやすく、初めて薬用シャンプーを試す人にも向いた1本と言えるでしょう。

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ミノン 薬用ヘアシャンプー

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商品名	ミノン薬用ヘアシャンプー
メーカー	ミノン
洗浄成分	ヤシ脂肪酸アシルグルタミン酸TEA液、ラウロイルメチル-β-アラニンNa液、ヤシ脂肪酸アミドプロピルベタイン液
洗浄力の強さ	適度な洗浄力
仕上がりの質感	さらさら、しっとり
香り	ほのかなフローラルの香り
参考価格	1,264円/450ｍL
写真の出典元	https://www.amazon.co.jp/

敏感肌や頭皮トラブルを起こしやすい人に向けた低刺激設計の薬用シャンプーです。

植物性アミノ酸系洗浄成分を中心に配合し、弱酸性・サルフェートフリー（硫酸系界面活性剤不使用）で皮脂や汚れを落としつつ、頭皮のバリア機能を崩しにくい処方になっています。

脂漏性皮膚炎に多い皮脂過剰と乾燥の両立した頭皮環境でも使いやすくなっています。

有効成分としてグリチルリチン酸2Kが配合され、抗炎症作用によりフケ・かゆみの予防効果が期待されます。実際に脂漏性湿疹やフケ・かゆみに悩むユーザーからも「痒みが軽減した」という声もあります。

洗浄力は過度に強くなく、泡立ちはやや軽めですが、頭皮への刺激を抑えることで長期的な頭皮環境の安定をサポートします。

脂性が強すぎる状態では物足りなく感じる場合もありますが、頭皮が敏感で炎症を起こしやすい人には特に相性が良く、毎日の洗髪でも刺激負担を軽減しながら環境を整えるケアシャンプーとしておすすめできます。

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ラサーナプレミオール

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商品名	ラサーナ プレミオール シャンプー
メーカー	ラサーナ La sana
洗浄成分	ココイルグルタミン酸TEA、コカミドプロピルベタイン、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、コカミドメチルMEA
洗浄力の強さ	やや強めの洗浄力
仕上がりの質感	さっぱり、しっとり
香り	アロマティック フローラルの香り
参考価格	1,980円/130ml
写真の出典元	公式サイト

アミノ酸系洗浄成分（ココイルグルタミン酸TEA、コカミドプロピルベタイン）をベースにしつつ、海泥（フランス・ブルターニュ産）や海藻エキスを配合したシャンプー。

これらは皮脂や汚れを穏やかに吸着・除去しながら、必要な頭皮のうるおいを奪いすぎない特徴があります。

海泥の微細粒子が毛穴の皮脂や老廃物を絡め取る働きが期待できるため、べたつきやニオイ、根元の皮脂詰まりが気になる頭皮環境を改善します。

さらに、グリチルリチン酸2Kやツボクサエキス、カンゾウ根エキスなどの頭皮ケア成分が含まれており、炎症やかゆみの緩和に向けた作用が見込める点も脂漏性皮膚炎のケアに評価できます。

こうした成分は、頭皮のバリア機能を守りながら炎症反応を抑える働きがあり、美容師としてもデリケート頭皮に負担をかけにくい処方と感じます。

ただし洗浄力のバランスはややしっかりめで、泡立ちが良い一方、洗い上がりのスッキリ感より“うるおい重視”のテクスチャなので、べたつきが強い人は洗浄力に物足りなさを感じる可能性も。

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ハディエントスパークリングシャンプー

商品名	ハディエント スパークリングシャンプー
メーカー	hadient株式会社
洗浄成分	ココイルグルタミン酸Na、ラウリルベタイン、ココイルメチルタウリンNa、コカミドDEA
洗浄力の強さ	マイルドな洗浄力
仕上がりの質感	しっとり
香り	ボタニカルフローラルの香り
参考価格	4,400円 公式サイト1,980円/200g
写真の出典元	公式サイト

約8,000ppmの高濃度炭酸泡が毛穴の奥の皮脂や老廃物を浮かせて優しく洗浄し、毎日の頭皮環境をリセットします。

炭酸は皮脂や汚れをしっかり取りながら、摩擦を抑えた洗浄ができるため、脂漏性皮膚炎のように刺激に敏感な地肌でも洗いすぎになりにくい点がメリット。

成分面では、グリチルリチン酸2Kやチャ葉エキス、カキタンニンといった抗菌・抗炎症寄りの成分が配合され、フケやニオイ、頭皮のべたつきを感じやすい状態に働きかける設計です。

これらは頭皮の炎症感を和らげつつ、清潔な環境を整えるのに役立ち、マラセチア菌が増えやすい環境の改善にもつながります。

加えて、アミノ酸系の洗浄基材（例：ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNa）が配合されており、必要な皮脂を奪いすぎずに汚れを落とすバランスがとれているため、乾燥と皮脂過剰が混在しやすい脂漏性皮膚炎にも比較的使いやすい作りになっています。

雑菌の嫌な臭い対策や汚れオフと同時に、頭皮を摩擦から守るクレンジング効果も評価できます。

ただし、炭酸泡の性質上「スッキリ感が強い」と感じる人もいるため、乾燥が強い時期は保湿系のトリートメントや頭皮ローションと併用するのがおすすめです。

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ココネシャンプー

商品名	cocone クレイクリームシャンプー
メーカー	cocone
洗浄成分	デシルグルコシド
洗浄力の強さ	やさしい洗浄力
仕上がりの質感	しっとり
香り	アールグレイベルガモットの香り
参考価格	4,256円 公式サイト1,680円/380g
写真の出典元	公式サイト https://www.hugkumiplus.net/cocone/

泡立たないクリームタイプで頭皮と髪にやさしく働きかける「オールインワン設計」です。

主成分にカオリン（クレイ）が含まれており、これは微細なミネラル成分として毛穴に詰まった皮脂や不要な汚れを包み込むようにオフしやすく、べたつきや頭皮の重さが気になる状態にもアプローチできます。

さらに、活性炭成分も配合されているため、皮脂やスタイリング剤の残留物を吸着しやすく、頭皮環境を清潔に整える助けになります。

美容師目線で特筆したいのは、ホホバ種子油・アーモンド油・スクワランといった保湿オイル類をバランスよく配合している点。

脂漏性皮膚炎では皮脂過剰と同時に内部乾燥が起こりやすく、必要以上に汚れだけ落とす洗浄だけでは改善が進みにくいことがありますが、こうしたオイル成分が頭皮のバリアを守りつつしっとり感をキープしてくれます。

ただし泡立たない設計のため、洗浄力の感じ方は従来の泡シャンプーより控えめです。

刺激を抑えて環境を整えたい人や、乾燥とべたつきの両方を抱える頭皮に取り入れると効果的といえます。

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ウェルプ 薬用スカルプケアシャンプーモイスト

商品名	ウェルプ 薬用スカルプケアシャンプー
メーカー	ウェルプ
洗浄成分	コカミドプロピルベタイン、ココアルキル硫酸Na、ココイルグルタミン酸Na、ラウリルスルホ酢酸Na、デシルグルコシド、ココアンホ酢酸Na、ラウリルグルコシド、ラウリルグルコースカルボン酸Na、ラウロイルサルコシンNa
洗浄力の強さ	適度な洗浄力
仕上がりの質感	しっとり
香り	ラベンダー＆ウッディーの香り
参考価格	1,460円/370mL
写真の出典元	https://www.amazon.co.jp/

有効成分として抗炎症効果が認められるグリチルリチン酸ジカリウムを配合した医薬部外品で、フケ・かゆみといった炎症症状を穏やかにケアしながら頭皮環境を整えます。

これは脂漏性皮膚炎で炎症やかゆみが起きやすい頭皮にもアプローチしやすい成分設計で、炎症反応を沈める点が評価できます。

洗浄成分にはコカミドプロピルベタイン、ココイルグルタミン酸Naなど、アミノ酸系を中心にしたマイルドな洗浄ブレンドが用いられており、皮脂をしっかり落としつつも必要な皮脂膜を残して頭皮バリアを守るバランスが取れているのが特徴。

さらに、ツボクサエキス（CICAエキス）やカモミラエキス、ローズマリーエキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの保湿・整肌成分が多く配合され、皮脂バランスだけでなく乾燥による刺激やバリア機能の低下対策にも効果があります。

これは脂漏性皮膚炎で見られる「皮脂過剰＋内部乾燥」の複合的な頭皮悩みに対応しやすい点です。

使い心地はラベンダー＆ウッディーの香りで心地よく、泡立ちも適度。敏感になりやすい頭皮でも刺激を抑えながら健やかな地肌環境づくりをサポートします。

炎症・かゆみを伴う頭皮トラブルに対して、毎日のケアで穏やかに働きかけやすいシャンプーです。

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脂漏性皮膚炎とマラセチア菌の関係

脂漏性皮膚炎を語るうえで欠かせないのが、マラセチア菌の存在です。
これはカビの一種ですが、実は特別な菌ではなく、健康な人の頭皮にも普通に存在している常在菌です。

問題になるのは、菌そのものではありません。

マラセチア菌は皮脂を栄養源として増える性質があり、皮脂が多い頭皮環境では活発になります。その際、皮脂を分解して生じる遊離脂肪酸などの物質が、頭皮に刺激となりやすく、人によっては炎症反応を引き起こします。これが、フケ・赤み・かゆみといった脂漏性皮膚炎の主な症状につながります。

ここで重要なのは、
マラセチア菌＝原因そのものではないという点です。

同じように菌が存在していても、

• 皮脂分泌の量
• 頭皮のバリア機能
• 生活習慣やストレス

こうした要素のバランスが崩れたときに、症状として表に出やすくなります。

そのため、脂漏性皮膚炎のケアで大切なのは、菌を完全に除去しようとすることではなく、増えすぎない環境を整えること。

洗浄力が強すぎるシャンプーで皮脂を落としすぎると、頭皮は防御反応としてさらに皮脂を出そうとし、結果的にマラセチア菌が増えやすい状態を作ってしまうこともあります。

つまり脂漏性皮膚炎は、「マラセチア菌 × 皮脂量 × 頭皮環境」このバランスが崩れたことで起こるトラブル。

市販シャンプー選びでは、「菌を殺す」発想ではなく、頭皮を刺激しにくく、皮脂バランスを乱しにくい設計かどうかが重要な判断基準になります。

この考え方を押さえておくと、次の「シャンプーの選び方」が一気に理解しやすくなります。

脂漏性皮膚炎向けシャンプーの選び方【美容師目線】

美容師としての結論

脂漏性皮膚炎のシャンプー選びで大切なのは、マラセチア菌を増やさず、頭皮環境を乱さないことです。
強く洗えば改善する、という考えは逆効果になることがあります。脂漏性皮膚炎向けシャンプー選びは、「効かせる」より「乱さない」。

• 洗いすぎない
• 刺激を与えない
• 頭皮環境を整える

この3点を押さえたシャンプーこそ、結果的にフケ・かゆみ・赤みが落ち着きやすくなります。

---

洗浄力は「強すぎない」が正解

皮脂を落としすぎると、

• 頭皮のバリア機能が低下
• 皮脂分泌がさらに活発化

結果として、マラセチア菌が増えやすい環境になります。
アミノ酸系・ベタイン系など、低刺激で穏やかな洗浄設計が基本です。

---

「抗菌」ではなく「抗真菌」の視点

脂漏性皮膚炎に関与するのは細菌ではなく真菌（マラセチア菌）。
強い殺菌目的のシャンプーより、菌が増えすぎない状態を保つ設計を意識しましょう。

---

保湿設計は必須

脂漏性皮膚炎の頭皮は、
皮脂が多く見えても内部は乾燥しているケースが多いです。
洗い上がりがつっぱるシャンプーは避け、
頭皮のバリアを支える保湿設計を重視します。

---

刺激の強い清涼感・香料は避ける

メントール感や香りが強すぎるものは、
炎症がある頭皮には刺激になりやすいです。
シンプルで穏やかな使用感のほうが安定しやすくなります。

脂漏性皮膚炎とシャンプーに関するよくある質問

脂漏性皮膚炎に悩む方から、シャンプー選びについてのご相談を受けることは非常に多いです。
「どんな成分を選べばいいの？」「市販のシャンプーでも大丈夫？」「毎日洗っても悪化しない？」など、頭皮トラブル特有の不安を抱えている方が少なくありません。

美容師として、日々お客様の頭皮状態を見ている立場から言えるのは、脂漏性皮膚炎には“正しい知識とケア”が不可欠だということ。
特にシャンプー選びは、症状の改善・悪化を左右する重要なポイントです。

この記事では、脂漏性皮膚炎とシャンプーに関するよくある質問を美容師目線でわかりやすく解説します。
頭皮ケアに迷っている方は、ぜひチェックしてみてください。

脂漏性皮膚炎の人がやりがちなNG洗髪習慣は？

脂漏性皮膚炎の人がやりがちなのが、皮脂を落とそうとして洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシ洗ってしまうことです。これは必要な皮脂まで奪ってしまい、頭皮が防御反応としてさらに皮脂を分泌し、結果的にマラセチア菌が増えやすい状態を作ってしまいます。

また、かゆみがあると爪を立てて洗いがちですが、炎症を起こしている頭皮を傷つける原因になります。洗う回数を増やしすぎたり、泡立てずに直接シャンプーをつけることも刺激になりやすく、症状が長引く要因です。

さらに、洗髪後に自然乾燥で済ませてしまうと、湿った頭皮が菌にとって好環境になってしまいます。脂漏性皮膚炎の洗髪では、強く洗うことよりも、頭皮に余計な刺激を与えないことが何より大切です。

脂漏性皮膚炎の人がシャンプー選びで失敗しやすい理由は？

脂漏性皮膚炎の人がシャンプー選びで失敗しやすい一番の理由は、原因を「皮脂の出しすぎ」や「汚れ」とだけ捉えてしまうことにあります。その結果、洗浄力が強いシャンプーやスカルプ向けと書かれた刺激の強いものを選び、頭皮環境をかえって乱してしまうケースが非常に多いです。

また、「抗菌」「フケ対策」「さっぱり」といった言葉に引っ張られやすいのも失敗の原因です。脂漏性皮膚炎に関与するのは細菌ではなくマラセチア菌ですが、この違いが理解されないまま、殺菌力の強さだけを基準に選んでしまうと、必要な常在菌バランスまで崩してしまいます。

さらに、脂漏性皮膚炎の頭皮は皮脂が多く見えても内部は乾燥していることが多いにもかかわらず、保湿設計を軽視しがちです。洗い上がりの爽快感だけで判断すると、使い続けるうちに赤みやかゆみが悪化することも珍しくありません。

つまり失敗の本質は、「効かせようとしすぎること」。脂漏性皮膚炎のシャンプー選びでは、強く対処する発想よりも、頭皮環境を乱さず、マラセチア菌が増えにくい状態を保てるかどうかが重要になります。

シャンプーを変えても改善しない場合は？

シャンプーを変えても脂漏性皮膚炎が改善しない場合は、シャンプーだけで解決しようとしていること自体が限界になっている可能性があります。脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌・皮脂量・頭皮のバリア機能・生活習慣などが複合的に絡むため、シャンプーを替えただけでは追いつかないケースも少なくありません。

特に赤みやかゆみが強い状態が続いている場合は、頭皮がすでに炎症を起こしており、洗浄ケアだけでは回復しにくくなっています。この段階では、無理に新しいシャンプーを次々試すより、刺激を最小限に抑えた洗髪に切り替えつつ、皮膚科での診断を受けることが近道になることもあります。

シャンプーはあくまで「環境を整えるケア」。改善しないときは、シャンプーのせいだけにせず、頭皮の状態そのものを一度リセットする視点が大切です。

まとめ：脂漏性皮膚炎は「マラセチア菌と頭皮環境」のバランスが重要

脂漏性皮膚炎は、マラセチア菌がいるから起こるのではなく、菌・皮脂・頭皮環境のバランスが崩れたときに表面化するトラブルです。皮脂を落としすぎたり、刺激の強いシャンプーで対処しようとすると、かえって症状を長引かせてしまうことも少なくありません。

大切なのは、菌を排除する発想ではなく、マラセチア菌が増えすぎない頭皮環境を保つこと。洗いすぎない、刺激を与えない、頭皮のバリア機能を守る。この基本を押さえたシャンプー選びと洗髪習慣を続けることで、フケやかゆみ、赤みは徐々に落ち着いていきます。

脂漏性皮膚炎対策は即効性を求めるものではありません。頭皮環境を整える意識を持ち、無理のないケアを続けることが、改善への一番の近道です。